懐かしい漱石・祖父の思い出 ~生前整理/本の整理~


今から10年ほど前に家じゅうの本を集めました。(まだ生前整理に出会っていない頃です。)
戦争前から最近までの教科書や参考書、百科事典や文学全集、専門書、旅行本、料理本、小説、どれも茶色く変色していました。
きっとここ100年くらい本を処分していないのではないかな。
と思うくらい、家じゅうのあちこちから凄まじい量の本が出てきました。寄贈したり、知人に譲ったり、ブックオフに持っていったり、ゴミ処理場に持って行ったりして、10年間で段ボール30箱分くらいを手放しました。


それでもどうしても手放せない本がまだまだたくさん残っています。でも分類はすんでいます。「読書部屋」と勝手に名付けて1つの部屋にほとんどの本を集めました。その中の1つが漱石全集です。


私は父が転勤族で全国を転々としましたが、中学生の2年間ほどは実家に住んでいました。その当時、漱石全集を読破しようと夢中で読み耽りました。


1ページ目をめくるだけで、その当時の空気感が蘇ります。エアコンがなくて、暑い夏セミの声を聴きながら扇風機を回して読んだこと。
冬には電気ストーブと湯たんぽで暖をとりながらワクワクしながら物語の世界に浸っていたこと。気が付いたら夜中の2時を回っていることもしばしばでした


読み仮名が面白くて!
名前(なまへ)・蝶々(てふてふ)・今日(けふ)・そうだ(さうだ)・いう(いふ)などなど


古い本ですが、まだまだ現役。


その他にも森鴎外や川端康成、太宰治などの「日本の文学」全集。太宰治の『人間失格』の感想文で賞を頂いたことも懐かしい思い出です。
一番上の段の「日本の詩歌」は私はほとんど読んでいません。カバーが綺麗にかかったままです。中学生の私には難しかったようです。そこで島崎藤村の本を一冊手に取ってめくってみると


「初恋」の詩に赤線がひいてありました。この「日本の詩歌」全集は祖父が購入したものです。頑固一徹で怖がられていた祖父ですが、母が「おじいさんはロマンチストなのよ。」と言っていたのを思い出しました。祖父のロマンチストな一面に触れた気がします。

ほかにも

「藤村全集」「徳川家康」「平家物語」「源氏物語」


美術の本も(陶芸の本は好きでよく読みました。)

実はこれらの全集はすべて祖父が購入したものです。これらの本に触れると、祖父と本の感想で激論したり、受験の前日に勝つまで将棋を指し続けたり、自転車で桃谷までサイクリングしたり、一緒にテレビで映画を観たり・・・という思い出が次々と浮かんできます。
ですから、私にとって本の片付けは「時間をかけてもいい至福の時間」と割り切って、片付けの効率を考えません。少しずつ少しずつ納得のいく形で整理していきます。
これからの秋の夜長、楽しい時間になりそうです。


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